本日、読了。

宮部みゆきでは29冊目。
<あらすじ>深夜の廃工場で青木淳子は特殊能力・念力放火能力(パイロキネシス)で瀕死の男を殺そうとしていた四人の若者のうち三人を炎上させる。しかし、残る一人「アサバ」を取り逃がしてしまい、仇を取るために行方を探し出すが・・・。一方、放火捜査班の石津ちか子刑事は、不可解な焼殺の手口から、ある事件を思い出していた。そして、淳子に近づく謎の組織「ガーディアン」とは?
<感想>これは「
鳩笛草
」のなかの中編・燔祭の数年後という設定になっています。
特殊能力ドラマで観たことがあるものといえば、最近だと戸田恵梨香のSPEC、古いとこではTOKIOの松岡昌宏のサイコメトラーEIJI、海外だとHEROES(ヒーローズ)、ペインキラー・ジェーンなどなど・・・瞬間移動したり、空を飛んだり、予知できたりとか、いろんな特殊能力がありますが念力放火能力(パイロキネシス)は役に立ちそうにはないですねぇ。
マッチがなくても、ポッと火を点けるぐらいでしょうか。
こういうパターンだとだいたい警察が捕まえることができない凶悪犯罪者を非合法に始末するために拳銃バンバン、火炎放射ボォーボォーして立ち向かうアクション・ヒロインものになってしまいがちですが、そこは宮部みゆきなんで、前半は凶悪犯「アサバ」を始末するために炎上させまくりますが、後半は異能力を持っているがための孤独と葛藤を描きつつも自警集団「ガーディアン」の正体を明らかにしていくというようにちょっとヒネっています。
最後は孤独だったヒロインが気持ちを共有できる恋人と出会え、少しだけ甘い時間を過ごせた(・・・ホントは違うけど)ので良かったのかなぁ。でも何だか切ないです。
まだ勢いがあったころの矢田亜希子が主演して映画化もされているようです。
【
宮部みゆき 読了リスト1】
【宮部みゆき 読了リスト2】
心とろかすような―マサの事件簿 元察犬「マサ」シリーズ2
理由
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いつも美味しそうなものを見させていただいています^^
数年目に偶然TVで見たこの映画が宮部みゆきにはまるきっかけでした。
「理由」とか「模倣犯」とかは言うまでもないのですが、社会派の「火車」、SF派の「蒲生邸殺人事件」などもいいですね。
特に私が好きなのが時代小説で、「ぼんくら」「日暮」のシリーズや「霊験お初」モノなどです。
まあ、何読んでも面白いのが宮部モノですね。
また、寄らせていただきます。