本日、読了。

志水辰夫では8冊目。
<あらすじ> 「ソ連領沿海州に住んどる超能力者を、ひそかにワシントンに連行して
欲しいんやけど」CIA関西支部の秘密依頼を受けたのはサギ師の岩内亮。
はりきった彼は美人局の美女や頼りにならない部下、そしてなぜか怪犬
一匹を連れて勇躍ソ連に向かった。
乗るはイカ釣り船。
帰りがけにうまく船を沈めて、保険金をだまし取ろうという作戦だが…。
<感想> あっちが上海
の続編です・・・といっても内容を覚えてませんが、今までのところ志水辰夫にハズレはないのできっとオモシロかったんでしょう。
さて、渤海(ぼっかい)ってどこにあるんでしょうか?
中国と朝鮮半島に囲まれているのが黄海(こうかい)、その奥の中国の天津市があるのが渤海(海域)なんですけど、この話ではソ連が舞台になっています。
今から1000年以上前に日本海沿岸の北朝鮮からロシアにかけて渤海国というのがあったそうで、しかも、渤海国は渤海(海域)には面していないそうです。
ちょっと違いますけど、北海道にある北広島市、東京都にある東久留米市みたいにちょっとややこしい。
まず、『はじめてお読みになる方へ』という長い前置きというか言い訳。
あなたは偉い。たが相当もの好きだ。
難産の末に世に出たものの一度もスポットライトを浴びることなく、いつの間にやら忘れさられた。
と酷評された作品のようで、かなり自虐しています。
でも、志水辰夫はオモシロいに決まっている!設定も興味深いし!表紙のトボけた犬も憎めないし!とかなり期待しながら読んだところ、筑波能朋(チクバノトモ)、常盤兼成(トキワカネナリ)など登場人物全員がフザケタ名前で読み難く、くだらな過ぎるギャグのオンパレードで、ストーリーが全く頭に入らず、酷評された理由が良くわかりました。
ストーリーのパターンや雰囲気は山田孝之主演のドラマ 『 勇者ヨシヒコ 』 に似ているので、あの緩い低予算深夜ドラマ風に映像化されれば、丁度ハマりそうな酷い作品でした。
【志水辰夫 読了リスト】
飢えて狼
裂けて海峡
第2回日本冒険小説協会大賞 優秀賞
あっちが上海
尋ねて雪か
背いて故郷
第39回日本推理作家協会賞 長編部門
第4回日本冒険小説協会大賞 日本軍大賞
狼でもなく オンリィ・イエスタデイ あっちが上海の続編
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