本日、読了。

東直己では11冊目。
榊原健三シリーズでは2作目。
第54回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)。
<あらすじ> 凄腕の始末屋として恐れられた榊原健三は、今までは人目を
避けてアイヌ民藝の木彫り師として山奥でひっそりと暮らして
いた。
そんなある日、札幌の建設会社の社宅の託児所で立て籠もり
事件が発生した。彼がそのテレビ中継に映ったかつての恋人・
多恵子の姿を偶然見つけてしまう。
事件に巻き込まれた多恵子の息子を救うべく、健三は単身
札幌へと向かう。
だが、彼女の息子が巻き込まれたのは、単なる人質事件では
なかった・・・・・。
<感想> いやぁ、よ~く出来てます。
あちらこちらに仕掛けを残しておいて最後にそれが事件解決のために威力を発揮してしまう、非常に好きなパターンです。
『ススキノ探偵シリーズ』でお馴染みの松尾に高田、桐原、相田も登場します。
しかも、高田は趣味でミニFM局のDJをやってます。空手の達人の高田といえば、映画『探偵はBARにいる』だと松田龍平なんで、彼がDJなんて・・・笑っちゃいます。
そして、桐原の子分の相田が脳の病気のためにほぼ全身麻痺で動けない状態になってしまっています。
この2つの設定はどうでもよさそうなことですけど、最後に凄いことになってしまうんですよ!
金にまみれた警察・銀行・ヤクザの腐れ縁が巻き起こす事件なんですけど、道警の腐敗はすさまじいらしいので、まったくフィクションのようには思えませんが・・・
これも映像化したら面白そうですけど、北海道にこだわった東直己は『探偵はBARにいる』で北海道出身の大泉洋さんを主役にしたように、誰を主役にするんでしょうね。
さぁ『探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点』を観てきますか!
【東直己 読了リスト】
探偵はバーにいる
ススキノ探偵シリーズ 1
バーにかかってきた電話
ススキノ探偵シリーズ 2
沈黙の橋(サイレント・ブリッジ)
消えた少年
ススキノ探偵シリーズ 3
フリージア
榊原健三シリーズ1
向う端にすわった男
ススキノ探偵シリーズ 短編集
待っていた女・渇き
探偵・畝原シリーズ 1
探偵くるみ嬢の事件簿
探偵はひとりぼっち
ススキノ探偵シリーズ 4
流れる砂
探偵・畝原シリーズ 2