本日、読了。

多島斗志之では2冊目。
文庫化で「<移情閣>ゲーム キャンペーンに仕組まれた大謀略」から改題。
<あらすじ> 中国革命はユダヤの陰謀だった。
「三民主義」の父=孫文は毒殺された。
大手広告代理店「宣通」の企画部長・塔原玄三が、神戸に
ある日中友好ゆかりの地〈移情閣〉で鄧小平と蒋経国を握手
させるイベントに取り組んだ日から、奇怪な妨害は始まった。
しだいに明らかになる歴史の隠し絵、フリーメーソンの暗躍。
…二転三転、息もつけぬ迫真のビッグゲームが始まる。
<感想> 冒頭はシンガポールの華僑から 「 鄧小平と蒋経国を握手させて欲しいのです 」 から始まります。これだけでおぉー!中国の最高指導者と台湾の総統を握手させるなんて、すごいテーマだぁ!一瞬で引き込まれてしまいます。
しかも頼んだ相手が広告代理店「宣通」、なぜ?って思ってしまいますが、読んでいくうちに、意図的にブームを作っていく仕組みがわかっていきます。解説によると「宣通」のモデル広告代理店の「電通」は 「 影の情報省 」 や 「 築地CIA 」 とも呼ばれているそうで。
現実のブームもこうやって作られて踊らされてしまってるわけです。
また、移情閣って知ってました?神戸の舞子公園に実在するんですって。孫文記念館のなかの八角形の建物が移情閣だそうです。
孫文が実はフリーメーソンの傀儡で、辛亥革命もメーソンが影で操っていたというのもホントかと思ってしまうぐらいオモシロく、裏付けのための参考文献からの引用が凄いです。
やりすぎコージーのフリーメーソン特集を観ているようで、まさに 『 信じるか信じないかはあなた次第 』 です。
洋画のような 『 国際謀略サスペンス 』 が好きな方にはおススメです。
【多島斗志之 読了リスト】
密約幻書