本日、読了。

岡嶋二人では11冊目。
山本山シリーズでは2作目。
<あらすじ> ペア探偵、織田貞夫(おださだお)・土佐美郷(とさみさと)という
上から読んでも下から読んでも・・・の大男と小女の愉快な山本山
コンビが、死体なき殺人事件に挑む。
信州の田舎から久しぶりに上京してきた貞夫の友人・秋本冬樹が、
怪しい行動をしたあと、美郷の新品の全自動カメラと共に姿を消して
しまった。
そして、ある社長宅のパーティで目撃者に見られたはずの死体が
消えてしまうという事件が発生する。
2つの事件は関係あるのか?美郷の快推理、エンジン始動!
<感想> カルディアとは美郷が持つカメラのことで富士フィルム製らしい。
1985年の作品なので、もちろんデジカメではなくフィルムカメラ。
まぁ、今はデジカメ全盛なので富士フィルムも写真関係からほぼ撤退して、医療機器や化粧品に力を入れてますけどね。
そして、カルディアには、プレワインディング方式といって、フィルムを入れると一旦全て巻戻して、フィルムの後ろから使用していくシステムを採用しているそうで、これが秋本の事件を事故死を他殺に変える決定打になります。
デジカメしか使ったことない世代には思いつかないことですね。
関連性が少なすぎる2つの事件(友人の秋本の事故死 と 社長宅での死体消失事件)を美郷が強引に関係ありそうに推理してしまって、このまま進むと読者は納得せんぞ!って思っていると貞夫がうまいこと引き戻してくれる二人の軽快なやりとりがオモシロくて、また、2つの事件を無理矢理ではなく、うまく筋道を立て、結び付け、伏線も利用して、解決してしまうのが岡嶋二人らしいところです。
ところで、ストーリーには ”とっても” って関係なかったので、何やろう? と調べてみると、youtubeに ”とっても” 若い小泉今日子が出演していたカルディアのCMがあって、「とってもとってもカルディア」って言ってました。
【岡嶋二人 読了リスト】
焦茶色のパステル
第28回江戸川乱歩賞
七年目の脅迫状
あした天気にしておくれ
チョコレートゲーム
第39回日本推理作家協会賞 長編部門
コンピュータの熱い罠
99%の誘拐
第10回吉川英治文学新人賞
そして扉が閉ざされた
クラインの壷
三度目ならばABC 山本山シリーズ1
なんでも屋大蔵でございます
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