おさとうのタナボタ

自転車を中心にしたブログにするつもりが、食べものネタがメインになってしまいました。
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ストックホルムの密使(佐々木譲)

本日、読了。

佐々木譲では6冊目。

第二次大戦三部作の完結編。

第13回日本冒険小説協会大賞 日本軍大賞。


 <あらすじ>

  イタリアは降伏、ドイツ(ベルリン)も陥落した第二次大戦末期、
 孤立無援の日本では、米軍による本土空襲が激化し、戦局は
 絶望への道を辿る一方だった。日本政府はソ連を仲介とする
 終戦工作を模索する。
  しかし、スウェーデンのストックホルムに駐在する海軍武官・
 大和田市郎は、瀕死の日本にとどめを刺す連合国側の極秘
 情報を入手した。
  日本が滅亡する前に、その情報を軍上層部に伝えるべく、
 日本国籍を失った賭博師・森四郎と元ポーランド情報将校・
 コワルスキという二人の密使が放たれた……。


 <感想>

  以前読んだ建倉圭介の デッドライン はアメリカが開発した
 原爆を広島に投下されることを知らせるために、アメリカのために
 戦争に参加した日系人が アメリカ → カナダ → アラスカ → 千島
 列島 → 日本と太平洋を半周するという単なる冒険小説を越えた
 ストーリーでした。
  そしてこの作品は、原爆以外にもソ連侵攻などの極秘情報を
 スウェーデン → ドイツ → スイス → ソ連 → 満州 → 日本と
 ユーラシア大陸を横断します。
  しかも、その情報を届けるのが日本旅券を剥奪された賭博師と
 元ポーランド将校で、何故日本のためにそこまでしてくれるの?
 という二人です。

 中学のときに、ポツダム宣言・ヤルタ会談・トルーマン・スターリンなど単語でしか覚えていなかったことが時代背景や各国の思惑を踏まえて出てくるので、今になってようやく理解できたような気がします(・・・恥ずかしながら)

 実在したスウェーデン公使館附武官の小野寺 信(まこと)がモデルになっているそうなので、どこまでが史実でフィクションなのかがわからないくらい惹きこまれます。

 海軍省書記官の山脇順三も言っていますが、重要な情報を提供できる人も必要ですけど、もしその情報を重要だと判断できる人がいたのであれば、もう数日早く終戦を迎えられて、広島・長崎の被害もなかったんだろうなぁと思って仕方がなくなってしまいます。


【佐々木譲 読了リスト】
 ベルリン飛行指令          第二次大戦三部作1
                      第7回日本冒険小説協会大賞 日本軍大賞二位
 エトロフ発緊急電          第二次大戦三部作2
                      第43回日本推理作家協会賞 長編部門
                      第3回山本周五郎賞
                      第8回日本冒険小説協会大賞 日本軍大賞
 五稜郭残党伝            蝦夷地三部作1
 夜を急ぐ者よ
 夜にその名を呼べば
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[ 2014/01/15 21:00 ] 佐々木譲 | TB(0) | CM(0)

夜にその名を呼べば(佐々木譲)

本日、読了。

佐々木譲では5冊目。


 <あらすじ>

  1986年10月、まだ東西の壁が壊されていないベルリン。
  欧亜交易現地駐在員の神崎哲夫は何者かに襲撃された。
 親会社の横浜製作所の共産圏への不正輸出が発覚し、証拠
 隠滅を図る上層部の指令で命を狙われたのだ。
  殺人の濡れ衣まで着せられた神崎は壁を越えて東側へと
 亡命、そのまま消息を絶つ――
  それから5年、事件の関係者に謎の手紙が届けられ、神崎
 を追う公安警察もその情報を掴む。
  全員が雨の降る小樽へと招き寄せられたとき、ついに
 凄絶な復讐劇の幕が切って落とされた。


<感想>

 東芝が対共産圏輸出統制委員会(ココム)違反をしてアメリカで電化製品をボッコボコにされていたのが1987年。
 ベルリンの壁が崩壊して、壁の上で市民が喜んでいたのが1989年。
 どちらもニュースで流れていたので記憶に残る出来事です。

 ちなみに、対共産圏輸出統制委員会(ココム)は解散されて、現在は、共産圏以外の危ない国・テロリストも対象になったワッセナー協約に引き継がれているそうです。

 この2つの事件を絡めたのが、恋愛小説のようなタイトルの「夜にその名を呼べば」です。

 ココム違反と殺人の濡れ衣を着せられ東ドイツに逃亡した神崎が、5年後に「10月18日に小樽港に来てくれ」という手紙だけで事件の関係者を集め、その関係者たちの真犯人・刑事・フリーライター・被害者の娘・母親が、どうやって?どの船で?いつ?と見えない神崎に振り回される様子がなかなか面白く、ハッピーエンドとは言えないながらも復讐を遂げることができます。
 しかしながら、東ドイツに逃亡してからの神崎の生活、ベルリンの壁が崩壊する様子、復讐劇を練る詳しい描写があれば、なお一層楽しめたように思います。


【佐々木譲 読了リスト】
 ベルリン飛行指令          第二次大戦三部作1
                      第7回日本冒険小説協会大賞 日本軍大賞二位
 エトロフ発緊急電          第二次大戦三部作2
                      第43回日本推理作家協会賞 長編部門
                      第3回山本周五郎賞
                      第8回日本冒険小説協会大賞 日本軍大賞
 五稜郭残党伝            蝦夷地三部作1
 夜を急ぐ者よ
[ 2013/10/01 21:00 ] 佐々木譲 | TB(0) | CM(4)

夜を急ぐ者よ(佐々木譲)

本日、読了。

佐々木譲では4冊目。

 <あらすじ>

  原口泰三。非合法組織に追われる彼は、嵐が接近する沖縄
 那覇港に降り立ち、追手の目から逃れるためにうらぶれた
 ホテルに投宿し、海外への逃亡を企てる。
  東恩納順子。ホテル経営責任者。以前は経営に情熱を燃やして
 いた彼女だったが、夫との死別で今は流されるままに生きている。
  泰三と順子は10年前、出会いから1週間だけ愛し合う仲だった。
  泰三が偶然、沖縄で泊まったホテルが順子の経営するホテル
 だったことから、交わることのなかった二人の人生が、緊迫した
 事態のなかで劇的に交錯していく。
  無事、海外へ逃亡できるのか!愛は復活するのか!


<感想>

 主人公の原口泰三のあらゆる肝心なところが伏せられたままストーリーが進んでいきます。
 一番重要なのが「どんな悪いことをして、追いかけられているのか?」

 泰三は極悪人でもテロリストでもなく、堅気でもヤクザでもないような、よくわからない職業なので、ひょっとしたら本人も分かっていないんじゃないかと疑ってしまうほどです。

 結局、理由は最後まで明かされることはなかったので、最悪な結末とともに何とも消化不良な気分です。

 代書屋の小谷のじいさん、仲介役で黒人との混血の日米康(ひめやす)はそれぞれ、東恩納家に義理があり、泰三を助けます。この二人が凄くキャラクターなんです。この二人を中心にした「逃がし屋」みたいなのがあれば面白そうです。


【佐々木譲 読了リスト】
 ベルリン飛行指令          第二次大戦三部作1
                      第7回日本冒険小説協会大賞 日本軍大賞二位
 エトロフ発緊急電          第二次大戦三部作2
                      第43回日本推理作家協会賞 長編部門
                      第3回山本周五郎賞
                      第8回日本冒険小説協会大賞 日本軍大賞
 五稜郭残党伝            蝦夷地三部作1
[ 2013/06/10 21:00 ] 佐々木譲 | TB(0) | CM(4)
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