本日、読了。

高村薫では2冊目。
第3回日本推理サスペンス大賞
<あらすじ> 銀行本店の地下深く眠る6トンの金塊を奪取せよ!
― しめて100億円 ―。
大阪の街でしたたかに生きる6人の男たちが企んだ、大胆不敵
な金塊強奪計画。
ハイテクを駆使した鉄壁の防御システムは果して突破可能か?
地下ケーブルが、変電所が炎に包まれ、制御室は爆破され、
エレベータは金庫めざして急降下。練りに練った世紀の奪取作戦
の火蓋が切って落とされた。
<感想> 緻密です。何から何まで細かいです。
主人公・幸田の一挙手一投足に対して、心理描写されているので、なかなかストーリーに入り込めません。
でもその細かさは、銀行襲撃の重要な要素である銀行のセキュリティシステムや爆弾の構造、変電所の仕組みなどにリアリティを持たせることにとっては不可欠になっています。
襲撃事件には直接的には関係ないけどキャラクター濃い6人の男たちのいろんな事件が結構オモシロイです。
なかでも『モモ』という爆発物のスペシャリストが居ますが、彼は北朝鮮の工作員ということで公安やらスパイが登場して、ストーリーをややこしくさせてくれています。でも最後の同姓愛は必要かなぁ。
間もなく映画が公開されるようで、監督が井筒和幸です。
惨い暴力シーンが何ヶ所かあるので、そこをお得意なリアリティで描いてくれるのでしょうか?
幸田が妻夫木聡、北川が浅野忠信、野田が桐谷健太と、キャストも原作のイメージと近いのでオモシロそうです。
【高村薫 読了リスト】
神の火〈上〉
〈下〉
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