おさとうのタナボタ

自転車を中心にしたブログにするつもりが、食べものネタがメインになってしまいました。
おさとうのタナボタ TOP  >  山本一力

いすゞ鳴る(山本一力)

本日、読了。

山本一力では6冊目。


 <あらすじ>

  土佐からは奉納船を携え勢子船で伊勢参りに向かう荒くれ鯨漁師たち。

  安政の大地震の傷も癒えぬ江戸からは、豪商・伊勢屋の一行が
 七日船で伊勢を目指す。

  お伊勢参りという庶民の夢を先導する御師の見識と器量が人の
 縁を豊かに結んでゆく。「伊勢で出会う江戸のこどもは、いずれ土佐に
 来る」と土佐の御師・鯨慶の予言が成就する時、現れた景色とは・・・。


<感想>
 今回は、伊勢講(お伊勢参り)のお話です。

 庶民にとって一生に一度は行きたいお伊勢参りは知っていましたが、今回初めて知った存在は御師(おんし)。
 御師とは各地に居るようで、伊勢講のためのツアーコンダクターみたいなもんだろうと読み進んでいくと、それだけではないようで、もう一つの顔は霊能師だそうです。
 今まで読んできた山本一力作品では、リアリティのある庶民の職業が多かったのですが、霊能師はSFチックなんで、個人的にはワクワクさせないですねぇ。

 それでも土佐の鯨漁師・船大工、江戸では水売り・両替商の生活を知ることができたので、そのあたりは一力作品の楽しみではあります。

 伊勢には何回か行ったことありますけど、これほど重要なことであるならば、次に行くときには気持ちを改めた方がよさそうです。

 あと、相変わらず食べもののシーンが秀逸で、クジラがメチャクチャ美味しそうに書かれてます。子どもの頃は家でハリハリ鍋や鯨の竜田揚げとかありましたけど、最近では居酒屋の鯨ベーコンぐらい・・・いいなぁ。

 ちちみに「いすゞ」とは伊勢神宮内を流れる「五十鈴川」のことです。ウィキペディアによると「いすゞ自動車」もこの川が由来だそうです。


【山本一力 読了リスト】
 かんじき飛脚
 だいこん
 あかね空                    第126回直木賞
 深川駕籠                    深川駕籠シリーズ1
 欅しぐれ
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[ 2013/03/13 21:00 ] 山本一力 | TB(0) | CM(2)

欅しぐれ(山本一力)

本日、読了。

山本一力では5冊目。


 <あらすじ>

  深川の老舗大店・桔梗屋のあるじ太兵衛と賭場の貸元・
 霊巌寺の猪之吉は筆道稽古場で偶然に出会う。
  ひとの目利きに厳しい太兵衛は、猪之吉の人柄を感じ取り、
 一献お付き合い願いたいと申し出た。大店のあるじと貸元の、
 肚をわった五分の付き合いが始まった。
  そんなある日、油問屋・鎌倉屋鉦左衛門による桔梗屋の
 乗っ取りの企みが明らかになる。
  重い病を患う太兵衛は、桔梗屋の後見を猪之吉に託し、
 息を引き取る。やがて桔梗屋をめぐり、鎌倉屋の意を受けた
 乗っ取り屋・治作一味と、猪之吉一党との知力と死力を尽くした
 闘いが始まる。


<感想>

 今回は 『老舗大店のあるじ』 と 『賭場の貸元』 という住む世界が違う男の友情の物語です。

 ◆金があれば何でも叶うと思っている成金の油問屋・鎌倉屋鉦左衛門
 ◆脅かせば自分の意のままになると思っている騙り屋・治作
 ◆ひとの目利きに厳しく、奉公人を大切にする桔梗屋太兵衛
 ◆渡世人らしく強面で恐ろしいが人を惹き付ける魅力の貸元・猪之吉

とタイプは違いますが、それぞれが 『あるじ』 『かしら』 と人の上に立っています。
騙り屋(乗っ取り屋) VS 渡世人 なんで騙し騙され熱い攻防がありますが、お互いの一派の大きな違いは 『かしら』 の人徳です。

 象徴的なのが桔梗屋の頭取番頭の誠之助が 「かどわかし」 にあってどんなに痛めつけられても、太兵衛や猪之吉に絶対的な信頼を持っているので、桔梗屋の内情を白状しなかったがために、騙り屋の治作が悔しがっていたところです。羨ましがっていたようにも思えます。

 ◎誠之助が猪之吉が後見をするなら、辞めるといったときの猪之吉の熱い言葉
 ◎桔梗屋・内儀のしずが 「かどわかし」 にあった誠之助を助けて欲しいために言った大切に思う言葉
・・・電車内で読んでてもちょっとウルウルしてしまいます。

これも映像化して欲しいなぁ。またもや勝手にキャスティングすると
 桔梗屋太兵衛は、西田敏行
 貸元・猪之吉は、渡辺謙
 騙り屋・治作は、笹野高史
でいかがでしょう。


【山本一力 読了リスト】
 かんじき飛脚
 だいこん
 あかね空                    第126回直木賞
 深川駕籠                    深川駕籠シリーズ1
[ 2012/11/14 21:00 ] 山本一力 | TB(0) | CM(0)

深川駕籠(山本一力)

本日、読了。

山本一力では4冊目。

深川駕籠シリーズでは1作目。

 <あらすじ>

 元臥煙(がえん)の新太郎と元力士の尚平はある事件で
 知り合い、木兵衛の計らい(策略)で長屋で駕籠舁き
 として暮らしていた。

 そんな二人が飛脚や鳶たちとの様々な早駆け競争に
 巻き込まれる男気にあふれた連作短編集。


<感想>

またやられましたオモシロすぎます

今回の主役は二人の駕籠舁きです。またもや珍しい設定です。
しかも、新太郎は実は両替屋の息子で勘当されていて、尚平の生まれは漁師町と面白くなるような人物背景になっています。

極めつけの競争は飛脚や鳶たちとトライアスロン(ランとスイム)をして、更にそのレースに対して町興しのために連勝・単勝と公営(っぽい)ギャンブルまでしちゃいます。
これはやりすぎだろう

ワンマンの飛脚とは違う駕籠舁きだからこその二人の熱いコンビネーションに引き込まれてしまうオススメの作品です。

シリーズ化されていてお神酒徳利花明かりと続きます。

【山本一力 読了リスト】
 かんじき飛脚
 だいこん
 あかね空                    第126回直木賞
[ 2012/09/10 21:00 ] 山本一力 | TB(0) | CM(0)

あかね空(山本一力)

本日、読了。

山本一力では3冊目。

第126回直木賞。


 <あらすじ>

  京から江戸に下った豆腐職人の永吉。同じ長屋で知り合った
  おふみの助けもあり、永吉は豆腐屋「京や」を開く。

  江戸と京の豆腐や味覚の違いに悩みながらも、店を大きく
  していく。

  子宝にも恵まれるたびに身内に不幸が襲い、おふみにも
  変化がおこり、家族関係がギクシャクしていき、
  そこにライバルの豆腐屋の罠が仕掛けられ・・・。

  親子二代にわたって描いた家族愛。


<感想>

かんじき飛脚 では 飛脚だいこん では 一膳飯屋、そして今回は 豆腐屋 です。
豆知識として、江戸での豆腐の一丁は京の一丁の4倍のサイズで、京では絹ごし、江戸では木綿だったということを教えてもらえます

この物語のテーマは「家族とは」です。

どこの家庭でも兄弟で悪さをしたり喧嘩をしたりすると必ずお兄ちゃんが怒られますが、でもホントは弟が悪いのかもしれません。
喧嘩が絶えない親を見て、子どもはお互い憎み合っていると思いますが、でもホントは心の奥底ではお互いを信頼し合っているのかもしれません。
こんな人間関係の周辺にいる人はそれぞれを正者と悪者に区別してしまい、第三者までもギクシャクした関係になってしまいます。
それが家族なら、家族や兄弟が崩壊して絶縁ってことにもなりかねません。
でもホントのコトを知る人がその綻びを繕うことで家族力が強くなっていくことが描かれています。

母親のおふみが子どもを産むたびに、自分の父親や母親が死んでいくことで、子どもを愛せなくなり、長男だけをエコ贔屓することで兄弟間、夫婦間、親子間が少しずつおかしくなり、ライバルの悪徳豆腐屋の罠に嵌ってしまいます。

最後の最後で敵だと思っていた傳蔵親分が「堅気が玄人(悪徳豆腐屋のこと)に勝つためには身内が固まることしかない・・・」と救ってくれて立ち去ります・・・かっこいい~


 映画化されているようで(観ていませんが)
 キャストだけを見ると、

  豆腐屋の永吉     : 内野聖陽
  おふみ          : 中谷美紀
  悪徳豆腐屋の平田屋 : 中村梅雀
  傳蔵親分        : 内野聖陽(二役)

 ・・・面白そうです。


【山本一力 読了リスト】
 かんじき飛脚
 だいこん
[ 2012/08/03 21:00 ] 山本一力 | TB(0) | CM(0)

だいこん(山本一力)

本日、読了。

山本一力では2冊目。


 <あらすじ>

   老中が田沼意次から松平定信に代わる頃の江戸・浅草で
  一膳飯屋「だいこん」を営む つばき とその家族の物語。

   腕のいい大工だが、博打好きでちょっと酒癖の悪い父・安治、
  貧しい暮らしのなかで夫を支える母・みのぶ、二人の妹さくらとかえで。

   飯炊きの技と抜きん出た商才、人を惹き付ける魅力を持ったつばきが、
  温かな家族や周囲の情深い人々の助けを借りながら、借金や洪水、
  火事などの困難を乗り越え店とともに成長していくサクセスストーリー。


<感想>

 かんじき飛脚 に続いてですが、これもオモシロイ 一気に読んでしまいます。

 あらゆる試練に遭いますが、そのたびにつばきの人を惹きつける魅力で助けてくれる人と出会ったり、商才を発揮して、状況が好転しどんどん大きく成長していきます。もう読んでいて気持ちいいです。

 大工、火の見番、仲士衆、古骨屋、魚屋、棒手振、ところてん屋、飴屋などたくさんの職業が登場しますが、誰もが自分の腕に自信を持って羨ましく思えます。

 つばきは小さい頃に飯屋を持つ夢を持ち17歳で店を構え、自分の意思を信じで貫き進んで行きますが、物語の後半でつばきがある大店のご隠居の菊之助と喧嘩をします。その場に居た弁当屋(元ところてん屋)の60歳を越えたおそめ達3人組の振る舞いや考え方を悟ったつばきがまだまだ自分は未熟者だと考え直して、菊之助に頭を下げるところはスーパーガールだったつばきが等身大の女性に思えて好きなシーンです。

 読み終わると、「あぁ だいこんご飯、味噌汁、イワシの煮付け、たくわんを食べた~い」ってきっと誰もが思うはずです。

 ちなみに深夜ドラマで小林薫が演じた 深夜食堂 にも行ってみたいです。


【山本一力 読了リスト】
 かんじき飛脚
[ 2012/07/03 21:00 ] 山本一力 | TB(0) | CM(2)
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